データベース/SQL基礎研修

1. RDBMSとは

・RDBMSの定義、特徴(リレーショナル＝関係性を持つデータ管理)

・なぜRDBMSが必要なのか(データの一貫性・効率性)

【ワーク例】

「RDBMSとファイル管理の違い」について簡単にディスカッション

2. テーブル・レコード・カラム

・テーブル＝データの入れ物

・レコード＝行、カラム＝列の役割説明

・サンプル(社員データ表)を見ながら用語確認

【ワーク例】

与えられた表を見て、テーブル名・レコード数・カラム名を回答する

3. PostgreSQLインストールと初期設定

・PostgreSQL概要(無料、世界的に使用されるDBMS)

・インストール手順解説(公式サイトDL→セットアップ)

・初期設定(DB作成、ユーザー作成)

【ワーク例】

各自のPCにPostgreSQLをインストール→「testdb」というDBを作成する

4. テーブル作成(CREATE TABLE)

・基本構文の説明(テーブル名、カラム名、データ型)

・簡単な例(社員テーブル)を紹介

【ワーク例】

自分で「社員(employee)」テーブルを作成してみる(ID, 氏名, 年齢, 部署ID)

5. テーブルの削除／更新

テーブル削除(DROP TABLE)、テーブル更新(ALTER TABLE)

・DROP TABLE：テーブルそのものを削除するコマンド

・ALTER TABLE：カラムの追加・削除方法

【ワーク例】

① 作成した「社員」テーブルに「入社日」カラムを追加

② 不要なカラム(例：部署ID)を削除

③ 最後にテーブルそのものを削除(DROP TABLE)してみる

6. レコード参照

・SELECT文の基本構文(SELECT カラム名 FROM テーブル名)を説明する。

・カラム指定、すべてのカラム取得(SELECT *)について紹介する。

【ワーク例】

社員テーブルから全件を取得するSQL文を作成する。

7. WHERE句の指定

・WHERE句を使ったデータ抽出方法を学ぶ。

・基本的な比較演算子(=, <, >, <=, >=, <>)の使い方を説明する。

【ワーク例】

社員テーブルから年齢30歳以上の社員を抽出するSQL文を作成する。

8. 複雑なWHERE句

・ANDとORによる複数条件指定方法を学ぶ。

・BETWEEN(範囲指定)、IN(複数値指定)、LIKE(部分一致検索)の使い方を説明する。

【ワーク例】

部署が「営業部」でかつ年齢が25〜35歳の社員を抽出するSQL文を作成する。

9. ORDER BYによる並び替え

・SELECT文で結果を並び替える方法(ORDER BY)を説明する。

・昇順(ASC)、降順(DESC)、複数カラムによる並び替えを紹介する。

【ワーク例】

社員テーブルを年齢の昇順で並び替えるSQL文を作成する。

10. 集約関数とGROUP BY

集約関数(COUNT, SUM, AVG, MAX, MIN)とGROUP BYによる集計

・データを集約する関数(COUNT, SUM, AVG, MAX, MIN)の基本的な使い方を説明する。

・GROUP BYを用いてデータをグループ化し、集計する方法を学ぶ。

【ワーク例】

部署ごとに社員数と平均年齢を算出するSQL文を作成する。

11. HAVING句

HAVING句による集約結果への条件付け

・WHERE句とHAVING句の違いを理解する。

・集約後の結果に対して条件をつける方法を学ぶ。

【ワーク例】

社員数が5名以上の部署だけを抽出するSQL文を作成する。

12. テーブル結合(JOIN)

・INNER JOIN、LEFT JOINの基本概念と違いを説明する。

・複数テーブルから必要な情報を取得する手順を学ぶ。

【ワーク例】

社員テーブルと部署テーブルをINNER JOINし、社員名と部署名を取得するSQLを作成する。

13. サブクエリ

サブクエリ(SELECTの中にSELECTを使用)

・サブクエリとは何か、どのような場面で使うかを説明する。

・サブクエリを使った条件抽出方法を紹介する。

【ワーク例】

社員テーブルから、全社員の中で最も年齢が高い社員を抽出するサブクエリ付きSQLを作成する。

14. INSERT文

レコード新規作成(INSERT文)

・新しいレコードをテーブルに追加するINSERT文の基本構文を説明する。

・単一レコード、複数レコード挿入の違いを学ぶ。

【ワーク例】

社員テーブルに新しい社員情報(氏名・年齢・部署ID)をINSERTするSQLを作成する。

15. UPDATE文

レコード更新(UPDATE文)

・既存のレコードを更新するUPDATE文の基本構文を説明する。

・WHERE句を使った特定レコードのみ更新する方法を学ぶ。

【ワーク例】

特定社員の部署IDを変更するUPDATE文を作成する。

16. DELETE文

レコード削除(DELETE文)

・既存のレコードを削除するDELETE文の基本構文を説明する。

・WHERE句を使った安全な削除方法を学ぶ。

【ワーク例】

退職した社員のレコードを削除するDELETE文を作成する。

17 インデックス

・インデックスの役割(検索速度向上)と、作成・削除の基本を説明する。

・インデックス作成時の注意点(不要なインデックスが逆効果になるケース)も紹介する。

【ワーク例】

社員テーブルの「氏名」カラムに対してインデックスを作成するSQLを作成する。

18. トランザクション処理

トランザクション処理(BEGIN、COMMIT、ROLLBACK)

・トランザクションとは何か(複数操作をまとめて確定・取り消す仕組み)を説明する。

・BEGIN、COMMIT、ROLLBACKコマンドの使い方を学ぶ。

【ワーク例】

レコード更新後にROLLBACKして変更を取り消すトランザクション操作を実施する。

19. 全体像の理解

SQLの全体像と分類(DDL／DML／TCL／DCL)

・SQLは用途によって4つのカテゴリに分かれることを説明する。

・それぞれの概要と代表的なコマンドを整理する。

【分類と代表コマンド】

・DDL(データ定義言語)：CREATE、ALTER、DROP

・DML(データ操作言語)：SELECT、INSERT、UPDATE、DELETE

・TCL(トランザクション制御言語)：BEGIN、COMMIT、ROLLBACK

・DCL(データ制御言語)：GRANT、REVOKE